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親政府デモ「平和と民主主義の大行進」

出典: Suzutayu's「べネズエラの政治」

Gran Marcha por la Paz y la Democracia

目次

背景

 野党が力を入れた2002年4月10日の反政府デモは、大規模なものになると予想された。政府にとって非常に嬉しくないことだが、軍内部に政府批判者が多くいる状況では、単純な弾圧はできなかった。弾圧のための道具がもっとも信用できないからだ。クーデターに口実を与えないためには、非合法手段が必要だと言わせないよう、注意が必要だった。

 そこで、直接デモに対抗する代わりに、与党は別のデモを計画した。二つのデモが衝突して混乱がおきてはならないので、日は13日に設定した。これは、チャベスがクーデターをはねのけて政権に復帰した4月13日からちょうど6か月がたった日でもあった。

 4月10日の反政府デモは、公称百万人の大規模なものになった。チャベス大統領の即時辞任と早期選挙を要求し、もしこの要求を呑まないなら21日にストライキを行うと宣言した。13日の政府支持デモは、こうした状況下で実施された。

デモの状況

 デモは、「平和と民主主義の大行進」と名づけられた。反政府デモのときと同様、深夜から早朝にかけて、全国からの参加者がバスをしたててやってきた。野党が学生らの協力を得て、カラカスに入る道路で計測したところ、バスの数は四千六百を越えた。ということは、少なくとも二十万人近くはいるということになる。カラカス市内では、宣伝カーが行進への参加を呼びかけた。

 デモにはランヘル副大統領が最初から参加しており、午後一時半頃にチャベス大統領とカベリョ内務司法大臣も加わった。ランヘルは、この行進の参加者を二百万弱と見積もった。チャベスは、二百万人と言った。13日の百万人デモの直後だから、こうした公称の数字を信用することはできない。しかし他にあてになりそうな数字もない。最低でも数十万規模ではあったのだろう。そして、どちらが多いかはどうでもいい。反政府派と親政府がともに強い支持を得ていること、そして現在のベネズエラが高い動員状態、すなわち高い緊張状態にあることが重要だ。

 チャベス大統領は、ラジオ・テレビ局に対して自分の演説を放送するように命令し、従わない局はただちに放送を停止すると脅しをかけた。大統領が放送の枠をとることは、いちおう法律で認められている。チャベスはこの枠を利用して、国民に直接メッセージを発している。民放の報道には反チャベス色が強く、大統領と報道機関の対立は抜き差しならぬものになっているから、この方法のおかげで双方の主張が国民に届く状態になっている。だが、この手法が報道の自由に対する圧迫であることは紛れもない。

 今回、反政府デモに対してなされたような妨害はなく、行進は平穏に終わった。カラカス市内で小さな反政府デモがあったようだ。

政府高官の演説要旨

ランヘル副大統領

短い準備期間と少ない資金のもとで、これだけの人が集まったのは成功である。今日の行動は、チャベスへの圧倒的支持の証拠である。「ベネズエラにクーデターという出口はない」。

チャベス大統領

人民の多数が革命を支持していることが、この「人の川」で証明された。反対派が「望んでいるのはクーデターである。彼らがしようととしているのは、ボリバル政府に対してクーデターを起こすことである。」人民の過半数は「革命プロセス」を支持している。それは今日の二百万人の政府支持デモによって証明された。人民の支持があるから、ベネズエラでクーデター成功の可能性はない。 ファシストでクーデターを策動する寡頭支配層は、「吠えるばかりで噛み付かない」。反政府派が構えたストライキは、クーデター計画の一環であり、成功はしない。やってみるがいい。

カベリョ内務司法大臣

CTV(ベネズエラ労働者総連盟)など反政府派がつきつけた最後通牒を拒否するために、今日、人々が行進する。「人々は、民主主義を守り、ベネズエラ・ボリバル共和国憲法を守り、ウゴ・チャベス・フリアス大統領とベネズエラなる祖国を守りつづけるだろう。」

ハウア第五共和国運動全国幹事長

今日の集まりは、ベネズエラ人民の圧倒多数が大統領によって1998年にはじめられた革命過程を支持していることの証拠だ。反政府派は、憲法を尊重しなければならない。

 と、いうわけで、相変わらずチャベスは口が悪いのだった。


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