ポデモス
出典: Suzutayu's「べネズエラの政治」
Para Democracia Social, PODEMOS
「社会民主主義のために」の略称がポデモス。ポデモスとは、スペイン語で「われわれにはできる」という意味である。 左翼の社会主義政党で、ウゴ・チャベス政権の連立与党である。
社会主義運動の分裂
2001年に社会主義運動 (MAS) が連立与党から離脱したときに、一部の議員と知事は党指導部に従わず、与党を支持し続けた。彼らは自分たちのほうが本当の MAS だと言い、「MAS-más」と称した。MASは「もっと」の意味である。プチ党首とムヒカ書記長からなる社会主義運動の執行部は、離反した議員と知事を2002年3月に除名した。
全国選挙委員会がプチ・ムヒカ執行部の組織を正統な社会主義運動と認めたので、MAS-MÁS は新党結成までのつなぎの名前だった。6月から新党をどうするかという議論が行われた。8月にようやく「ポデモス」として新党を結成した。党の名は社会主義運動が掲げたスローガンの一つである。
党の性格
ポデモスは、貧困との闘い・社会保障立法と州財政の立法の推進、連邦制の深化、国家官僚機構の解体を基本路線として掲げた。チャベス政権を支持しつづけるが、分権化に積極的なところで第五共和国運動との違いを出す。連立離脱前の社会主義運動と変わらない。民主行動・コペイ・社会主義運動に歩み寄ることはしない。大臣に就く者はなく、「全国住宅評議会」と「分権化政府間基金」というわりにマイナーな官職を割り当てられた。
チャベスと同様に、財界が大統領を失脚させようと策謀をめぐらせていると非難する[EN:08/27]。野党連合の「民主調整者」にはクーデター派が混じっているというのが、ガルシア党書記長の判断である。 民主行動がそうだと言いたいのだろう。社会主義運動が唱える早期選挙を要求について「それでは民主行動と同じだ」という言い方で批判した。しかし同時に、ガビリア主宰の対話会議で「話せないテーマはない」と繰り返し、連立与党の中では対話に積極的である。
政権への態度で分裂した片割れなのだが、党内にはなおこの問題をめぐる不協和音がある。対話への積極姿勢は共通しても、書記長のガルシアは与党の立場からのものである。それに対して党首のラファエル・シモン・ヒメネスは与野党の仲介役を果たしたいと考えていた。2002年12月、野党がチャベスに速やかに国民投票を行ってチャベスの進退を決するよう求めてデモをしたとき、ヒメネスはルイス・サラスや第五共和国運動の一部議員とともに、野党の要求を容れるような憲法修正を提案した。チャベスは、憲法規定にしたがえば大統領の任期半ば (2003年8月) までそうした投票はできないと応じていた。ヒメネスの提案は、野党がフランシア広場乱射事件を機に大統領即時辞任要求を打ち出し、与党の大半も賛成しなかったため、流れた。ガルシア書記長はこの話を事前に知らなかったという。
ポデモス最初の国政選挙は、2005年12月の議会選挙だった。社会主義運動との力比べも注目されるところだったのだが、野党のボイコットの影響で全議席を与党が取ることになり、空振りに終わった。しかし18議席を獲得し、第五共和国運動に次ぐ第2の勢力になったのだから、党にとってはこれでいいのだろう。
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